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サプリメント療法の第一人者“ジョナサン・ライト博士”インタビュー

「一人ひとりの体に合ったサプリメント療法で、病気は治ります」


米国・タホマクリニック院長 「ジョナサン・ライト」 1945年生まれ

ハーバード大学で文化人頬学を専攻、69年ミシガン大学で医学博士号を取得後、73年ワシントン州シアトル郊外に「タホマクリニック」を開設、最新の医学的、生化学的知見に基づいた予防医学を実践。

栄養学を基にしたビタミンなどのサプリメント(栄養補助食品)療法の第一人者として、米国始め世界から高い支持を集めている。

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(聞き手   高橋 銀次郎さん)


【高橋】

ライトさんはアメリカでサプリメント療法というか、栄養療法の第一人者ですが、具体的にはどのような療法なのでしようか。


【ライト】

もしすべての人が非常に内容のある食事をしているとすれば、栄養療法はあまり必要ないものだと思います。

しかし、現実には、毎回の食事で有害な物質が加えられたり、栄養素をロスしていたりする食品を口にする機会は非常に多いということが実態だと思います。

もし一番いい健康状態を望むとすれば、一番いい食品とか、一番純粋な水とか、そういうものを口にするというのが一番有効な方法だと思います。

日本で一般にいわれるビタミン剤は、米国ではフードサプリメントと言われていますが、サプリメント(栄養補助食品)というのは不足しているものを補うという意味ですね。

実際に私たちが口にする食品とか水とかで不足してしまう栄養素の部分をビタミン剤といいますか、フードサブリメントを利用することによって、一番いい状態に近づけようじゃないかということです。


フードサプリメントの目的は二つあります。

一つは、今話したような毎日の食事から不足してしまう部分を補うというのが一つ目です。

二つ目は、普通に食品から摂取することができるレベルの栄養素の量より少し多い栄養素を、ビタミン剤の中から摂取することによつて、ある種薬品に近い薬理的な働きを期待できるということが二つ目です。



【高橋】

サプリメントは、具体的にどのような病気に対して薬理効果がありますか?



【ライト】

非常に多くの病気に対して効果がありますが、例えば前立腺の話をしましょう。

もし、非常にナチュラルなあまり精製していない、あまり商業的な手を加えられていない食品中心の食事をして、亜鉛とか、必須脂肪酸を十分摂取しているとしたら、高齢になっても、それほど前立腺が肥大するという状況には陥らないと思います。

しかし、亜鉛とか必須脂肪酸が不足している食生活を何十年も続けてきた人は、50代、60代に前立腺が肥大してくるリスクが非常に大きいと思います。

そこで、いったん肥大した前立腺をもう少しいい状態にするには、また、これで二つの選択肢があります。

一つは薬品ですが、一般的に前立腺肥大に対して使われている薬品というのは、それほど効き目がありません。

肥大した前立腺を収縮といいますか、自然な大きさに戻すのには それはど効き目がないものなんです。

二つ目の方法は、亜鉛や必須脂肪酸を普通の食品から摂取するよりは、(サプリメントで)何段階か多い量を摂取することによって、いったん肥大してしまった前立腺でも正常なサイズまで戻すことです。

実際に正常な状態に戻った例を私は豊富に持ってます。



【高橋】

 自然な食品ではどんなものですか。



【ライト】

生のナッツですね。ヒマワリの種子とか、カボチャの種子とか、松の実とか。

なぜ、生がいいかというと、熱処理すると中に含まれている必須脂肪酸が非常に短い時間で劣化してしまいます。

生であれば、もともとナッツというのは栄養素を長い時間保存しやすいようになっているものですから、熱処理しなければ栄養素が長い時間劣化しないで済みます。

あとは魚ですね。これも非常に亜鉛と必須脂肪酸を摂取するのにいい方法です。

ですから、こういうものを毎日の食生活に豊富に入れている人は、それほど心配は要らないかもしれませんが、それが駄目なら、それが凝縮されたビタミン剤が必要になってくるだろうと思います。


もう一つ例を話しますと、喘息の発作でぜいぜいという状態になる。

20歳前後の人でもそういう状態の人たちが大勢おリますが、この人たちにビタミンB12を注射すると、大体30日以内に半数の人がぜいぜいが完全に治まってしまう。

喘息にはピタミンB12の注射が効き目があるということを実感しています。



【高橋】

それは科学的に明らかになっていることなのですか。



【ライト】

私も知りたいと思います。

今は、はっきりした原因というのはわかっていないんです。


例えばアスピリンにしても、当初はどうして痛みを抑える効き目があるのかということを全く理解されませんでした。

何も知らずに皆さんに使われていました。

1970年代になって、ようやくどうして痛みを抑えるのかということがわかった。

はっきりした理由がわからずに使われているものというのは実際にはたくさんあります。

ただ、効き目があるということははっきりしているということですね。


ビタミンやミネラルについても、様々な病気に治療できるということは、20世紀の非常に早い時期から、たくさんの文献のリポートが蓄積されています。


先程申し上げた二つの例で申し上げると、例えばぜんそくは 1940年代から1950年代にかけて米国と英国のリサーチによる研究文献が発表されています。


前立腺肥大に関しては、必須脂肪酸について1941年からこのようなリポートが発表されています。

亜鉛と前立腺肥大の関係は1974年から非常にはっきりした文献が出ています。


私は1973年から文献、医学ジャーナル、栄養学ジャーナル、農業関係のジャーナルと、非常に幅広い文献から栄養素(サプリメント)と病気のかかわりについて調べてみました。

私自身驚いたのは、不思議に医学部では全く話にも上らないことなのですが、医学文献では栄養素と病気の働きというのが非常に幅広くリポートされ、既に豊富に活用されている。

しかし、そういう情報がほとんど医学部では話にも上ってこないということに非常な驚きを覚えました。


そこで、81年以降は大学院生のアルバイトを使って200種以上の文献から、栄養素と病気の関連した文献をコピーして私のオフィスまで持ってきてもらっています。

ですから、現在、約3万5000件余りの文献がストックされています。



【高橋】

ライトさんの(サプリメント)療法は、最初に、長時間かけてその人の体質を調べることから始められますよね。

その人の体質を非常に重視する。

個別に重視するということだと思うんですが。



【ライト】

最も望ましい医療というのは、必ずどんな病気にも、その人一人の問題に注目すべきであると思います。

平均的な一般的なことをその人に当てはめるんじゃなくて、一人の固有の問題をどれだけ見つめられるかと、そこにあるのだと思います。

すべての人は、人という意味では一つの動物なのかもしれませんが、一人ひとりの指紋が別々のように、体の仕組みとか、働きは全く違うものだということをまず認識すべきだと思います。

まず一番最初に調べるのは、その人が今までどういう病歴を持っていたかということを非常に綿密に調べる。

そういう情報をまず調べる。

それから、その人のお母さん、お父さん、あるいは兄弟とかが どういう病気を持っていたか。

つまり遺伝的な体質というのは一人一人の体にとって非常に重要なファクターになりますから、そういう要素は必ず調べます。

あるいはどういう仕事をしてきたのか。

タバコを吸っていたか、いなかったか。

あるいはどのくらいのお酒を飲んできたか。

あと、どういう食生活をしてきたか。

大体4つぐらいですかね、大きく分けて。

それぐらいのその人の歴史背景というものをまず第一に調べます。


それから問診といいますか、触診ですとか、検診に入りますが、その段階では、その人が心臓病とか、どういう病気を持っているかという視点からもその人を注目しますが、それ以外に栄養素がどれだけ補給され、うまく体が充足しているかというような情報にも非常に注目します。

例えば、爪に白い点があれは、ミネラルの一つである亜鉛の不足の可能性がありますし、非常に肌が乾燥しているように見えれば、それは必須脂肪酸の摂取量が十分でないのかもしれない。

そういうことを非常によく見るようにしています。



【高橋】

個々人の人間の体全体を見るという意味では、(サプリメント医療は)東洋医学に通じる感じもしますが。



【ライト】

もちろん東洋医学的な発想に私は非常に近いものを持っていて、それが今やっていることのベースになっていると思います。

実際、私のクリニックではスタッフの一人として東洋医学の専門家に働いてもらっています。



【高橋】

アメリカでは、現代西洋医学に疑問の声が強まり、そうした東洋医学に対する関心が高まっているようですが。



【ライト】

アメリカ人は、次のことを非常によく理解し始めています。今まで医療で使われていた薬品とか手術というのは、非常に重要なものであるのは間違いない。

しかし、それが効果を発揮する場面というのは、非常に限定されたものにしかすぎない。

非常にせっば詰まった緊急の状態ですと、そういう薬品とか手術は非常に役に立つかもわかりませんが、そうじゃない時はあまり役に立たない場合も非常に多いのだ、ということをアメリカでは理解されてきています。


人の体というのは薬品で作られているものではなくて、ビタミンなどの栄養成分によって作られているものだということも多くの人は理解し始めています。

ですから、自分の健康状態を良くしようと思えば、もともと自分の体の構成成分になっているものを重要視して取り組んでいく、というほうが望ましいだろうということを、多くの人が理解してきています。

さらにいうと、日本とか中国での鍼灸だとか、中国で使うハーブといいますか、一般的には漢方薬ですが、それが何千年もの歴史を持っていて、実際に効き目があるということを歴史が証明している。

そういうことへの理解も非常に広まって、それに関心を持つ人も増えています。

ここで重要なのは、これは非常にナチュラルな方法であること。

そういうことを求める人がアメリカでは非常に増えてきているということです。



【高橋】

既存の現代西洋医学に対して、それらを「代替医療」と呼んでいますが・・・。



【ライト】

東洋医学に限らず、インドのアーユルウェーダをはじめ、世界には長い歴史の中で培われた伝統医療が数多くあります。

現代西洋医学に対するものとして、いわゆる代替医療と呼ばれています。

しかし、代替医療という呼び方は、「本物じゃない」、

「代わりのもの」という意味ですが、果たしてそうなのか。

アメリカの調査によると、いわゆる代替医療と呼ばれるクリニックや施設に行くアメリカ人の方が、オーソドックスな病院とか医療施設に行く人よりも増えています。

となると従来、代替医療法といわれたものが本体で、現代西洋医学の方が代替の位置になってしまったともいえますね。



【高橋】

ところで、サブリメントの原料は、自然界からとったものですか?



【ライト】

これはいろいろなものが原料になる可能性があります。

自然の食品から抽出されて、それが凝縮されてビタミン剤になる場合もありますし、全く自然でないものから合成的にビタミンの分子としてつくられるものを使っているメーカーもあリます。

自然界からとったものはナチュラルベース(サプリメント)と呼ばれますが、食品とは全く無関係なものから化学的に合成されたものは言いません。

ただ分子の形としては、ナチュラルなものと全く同じように作られていますし、安全性から見ても特に問題はないと思います。

一般的な話としてですね。

しかし、効き目という面では少し話が違ってきます。

というのは、例えばビタミンCの例を見ると、今市場に出ているビタミンCのサプリメントの90%はトウモロコシの糖分から作られています。

残りの10%が柑橘系のフルーツとか、アセロラとか、それが一番ナチュラルなソースとして市場に出ているビタミンCです。

後者の方にはビタミンCだけではなくて、フラボノイドという、本来はビタミンCと一緒に存在することが多くて一緒に仕事をする栄養素が含まれています。

ですから、フラボノイドがビタミンCと一緒に入ったようなビタミンCを選ぶほうが より良い効き目を期待できます。

市場に出ている90%のトウモロコシの方(サプリメント)には、フラボノイドは含まれてはいません!



【高橋】

今、日本人にとって大きな健康上の問題はストレスなんですが、ストレスに効くビタミンというか、ミネラルは何でしようか。



【ライト】

いろいろありますが、その中で幾つか重要なものを選ぶとしたら、まずビタミンCとビタミンB群ですね。

そして、朝鮮ニンジン、シベリアニンジン、このあたりが一番重要になると思います。



【高橋】

なぜそれが効くのですか。



【ライト】

まず、ビタミンB群は、神経組織が働くのに絶対に必要な栄養素です。

ストレスの状況ではビタミンB群の消耗というのは非常に甚だしくなってきます。

これを補給するのがまず重要です。

ビタミンCというのは、ご存じのように体の中でいろいろな働きをしていて、これをストレス後に十分補給しておかないと、仕事がうまくはかどらなくなる可能性があるということです。

シベリアニンジンについてはこういう調査があります。

ストレス環境下の人にシベリアニンジンを与えたか与えなかったかによって、与えられたグループでは仕事の能率が非常に良くなり、ミスをする確率もはっきり少なくなったと。

ストレス下に置かれた人で比較した調査としては、そういうデータが出ています。

朝鮮ニンジンでも同じような調査で同じようなデータが出ていますけれども、朝鮮ニンジンはシベリアニンジンに比べて、神経を保温する働きが強いものですから、高血圧などがある人にはシベリアニンジンのほうが薦められると思います。

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